【人間椅子】独特の世界観に引きずり込んでくれる日本屈指のインディーズバンド!
日本のバンドを紹介するのはこれが一発目ですね。
BABYMETALやX-JAPAN等の取っつきやすいバンドからでも良かったのですが、
取っつきにくくて上等という思いから人間椅子にしました!
人間椅子
デビュー:1990年
ジャンル:ハードロック
構成はG,B,Dの3人組。
ボーカルはギターとベースが担当してます。
ベースの鈴木研一と和嶋慎治は弘前の中学生時代から親交が有り、高校は同じ学校に
進学、両者とも一浪の末別々の大学に進み大学四年時に偶然街で出くわしバンド結成
というのが結成までのいきさつですね。
バンド名の人間椅子は江戸川乱歩の同名小説から引用。
乱歩と言えばエログロな世界であり、バンドもその道を邁進。
大衆受けしづらい世界観とあってかメジャーデビュー当時のバンドブームの流れに
乗れず、ブーム終息後はインディーズレーベルに移籍しバイトをしながら音楽活動も
継続、最近になってようやく売れ始めた苦労人なバンドです。
近年の活躍の発端となったのは2012年、週末なんとかももいろなんとかという
アイドルの「黒い週末」という曲作りにギターの和嶋が参加し名前が売れ、翌13年には
オズフェストジャパンに初出演し、ファン層の拡大に成功。
その後も大きなフェスに出演しライブ動員もCDセールスも伸び、近年のプチブレイク
に至ります。
自分のお気に入りのインディーズバンドが売れるのって嬉しい反面寂しさも感じるん
ですよね。。
この気持ちをどう言葉で表現するのが正しいのか、才能の有る方に新語を作ってほしい
ものです(。-`ω-)
一種の嫉妬のような、そんな感じでしょうか。。
まぁバンドが売れるのは本人たちにとってはとても喜ばしい事なのですが。
曲調は基本的にはハードロック、ゴリゴリに重いギターリフがミドルテンポに
乗るようなヘヴィメタルの要素も多いですね。
バンド自体が様々な洋楽のバンドに感化されているので、聴いてるこちら側も「あっ、
この曲はサバスっぽいな」みたいにバンドと共通認識のようなものを感じ取れる楽しさ
もあります。
また、詩的表現の多い歌詞も特徴の一つと言えるでしょう。
曲紹介で挙げた「りんごの泪」も青森名産のりんごを擬人化し、郷土の大らかさと
出荷される寂しさが見事に表現された歌詞となっています。
文学ロックと評されるのも納得ですね。
最後に卓越した演奏技術も取り上げて締めくくるとしましょう。
改めてバンドの構成ですが、ギターとベースは初期メンバーでドラムは現在四代目の
ナカジマノブが担当しています。
フロントの2人の個性が強烈なので、それを活かすべく控えめながら確実なドラミング
がバンドを支えている印象、これぞドラマーという渋い演奏ですね。
ギターとベースに関してはもう何と表現すべきか・・・上手すぎるという言葉しか
見つからず、自分の表現力の無さを痛感して情けなくなってきます。
存在感たっぷりのベース音は重音中毒者にとって心地良く、ドラムとベースという土台
がしっかりしているからこそギターが輝けるのでしょう。
「りんごの泪」を初めて聴いた時は本当に震えました。。
ギターソロ格好良すぎです。
ビジュアルこそ邪悪僧侶に文豪にチンピラとパンチの効いた見た目ですが、雑誌等の
インタビューで見せる優しい人柄はまさに東北の気質と言えるでしょう。
いつまでも路線を変えずに活動していってほしい、そう思わせてくれる愛すべきバンド
が人間椅子なのです。