【リンキンパーク】空虚をロックが満たしてくれるのに我々は何もお返しができなかった…
今回紹介するバンドはリンキンパークです。
日本でも知名度の高いバンドですね。
もちろん私も大好きです♪
LINKIN PARK
結成：1999年
ジャンル：リンキンパーク
構成はVO,G,B,DにDJとラップを加えた6人組。
ジャンルはヘヴィロックでもラップロックでもミクスチャーでも良さそうでしたが
オンリージャンルにしました。
リンキンはオンリーワンという事で。
バンドは1999年に結成、翌2000年秋にデビューアルバム「ハイブリッド・セオリー」
をリリース。
世界中で売れまくり、アメリカで2001年に最も売れたアルバムに認定されました。
たしかインドでは記録を塗り替えたとかそんな記事も見た記憶があります。
2003年に2ndアルバムをリリース、こちらも売れまくり、この2枚で4千万枚近く
売り上げているようです。
曲調はヒップホップを思わせるミドルテンポに重厚なギターサウンドが乗っかり、
サビではボーカルとラップが同時に攻め立てる攻撃的で美メロな曲が多いです。
特筆すべきはチェスターのボーカルでしょう。
迫力満点のシャウトとバラードで聴かれるクリアな美声は彼の二面性を表すに充分な
特徴ですね。
常人離れした喉の持ち主です。
バンドは2007年に3枚目のアルバムをリリース、リンキンの新作とあってこのアルバム
も世界中で売れまくりましたが音楽性はやや変化。
ヘヴィ要素が減りチェスターのシャウトも減少、エッジの効いたクリアな曲が中心に
なりました。
バラードも多く収録されて迫力が影を潜めます。
4枚目のアルバムは1曲目から「レクイエム」という曲名がついているように戦争を
テーマにした内容となっており、デジタルサウンドが増えてヘヴィ要素がさらに減少。
5枚目でその傾向がさらに顕著になります。
2014年に発表した6枚目のアルバムでは一変してメタルに寄った曲調に変化。
重音中毒者としては嬉しい限りでしたが、はたしてリンキンはどこに向かっているのか
心配にもなった記憶があります。
その心配が当たってしまったのか、昨年発表した7枚目のアルバムは全体的にEDMの
ようなポップな内容に。。
バンドは「ボーカルが輝くような曲を作りたかった」と説明していますが、個人的には
流行を追いかけているような気がして正直好きにはなれませんでした。
レゲエっぽい曲も有るし、チェスターはアイドル歌手のような歌い方だし、私の好きな
リンキンサウンドはもはや忘却の彼方に。。
そんなわけで音楽性の変化が激しすぎてジャンルを決めづらく、オンリージャンルと
して紹介させていただいたわけです。
リンキンの方向性が分からずに往年のファンがもやもやする中、その訃報は突然
訪れました。
2017年7/20、チェスター自殺。
偉大なボーカリストを失い世界が悲しみに包まれました。
思えば我々ファンはロックを聴き、時に歌い、テンションを高めたりストレスを発散
させたりと感情をコントロールする道具として親しんでいる節も有るように思います。
もちろん我々はそれで満たされるわけですが、では道具を提供するロッカー達は
はたして満たされているのでしょうか。
アメリカでは成功したラッパーは俳優に進めるといったセカンドステップがありますが
ロックアーティストは成功した後も明けても暮れてもレコーディングして新譜を発表、
その後はひたすらツアー周りの日々が続きます。
ツアー先では新譜の良い評判も悪い評判も耳にし、チェスター自身もそこにストレスを
感じ鬱になっていたとも報じられています。
第二のチェスターを生まない為に業界は、そして我々ファンには何ができるのか。
もっともっと考えないといけないでしょうね。。
バンドは2017年秋に予定していた来日公演の中止を発表。
チケットの払い戻しも受け付けますが日本のファンは「このチケットはチェスターが
生きた証」と払い戻さずに保管する人が多かったようです。
泣かせてくれますね。。
皆最高だよ。
今後の活動については発表待ちですが、チェスターの代わりを務められるボーカルは
世界中探しても見つからないでしょう。
後任を立ててもチェスターと常に比較されるでしょうし、道のりは険しそうです。
さらにガラッと音楽性をシフトチェンジしてラップロックに進むのも良さそうですが、
今は何よりメンバーの心の傷が癒えるのを待ちましょう。
